1ヶ月経過!ETHの講義/研究について
ご無沙汰してます.
チューリッヒに来てから1ヶ月経ちました.秋学期の講義と研究について決まってきましたので,書いていきたいと思います.
僕のことを知らない方に向けて改めて自己紹介すると,僕は現在東大情報理工の修士1年生で現在ETHに交換留学に来ています.また,制御理論/制御工学に興味があります.
この記事では講義/研究について書いていきます.
①講義について
二つの講義を履修することにしました.
1. Linear System Theory (Lecturer: John Lygeros)
いわゆる線形システム理論で,行列について扱う講義です.初めの3回の講義を受けた印象では,かなり数学的に厳密な講義だと感じています.(ここまで群や体の定義,線型空間の定義などをを勉強しました).ゆくゆくはこの講義ではLyapunov安定や可制御性,可観測性などについて扱うので,一度勉強したことではあるのですが,数学の証明の練習だと思って受講することにしました.
LecturerのJohn Lygeros先生は,ハイブリッドシステムの第一人者です.ギリシャの出身ということでとても陽気で明るく話します.
2. Dynamic Programming and Optimal Control (Lecturer: Raffaello D'Andrea)
動的計画法と最適制御についての講義です.Raffaello D'Andrea先生は制御工学者を代表する方で,このような機会はまたとないと思い受講しました.
Raffaello D'Andreaの動画:
「ラファエロ・ダンドリーア: クアッドコプターの驚くべき運動能力」
Meet the dazzling flying machines of the future | Raffaello D'Andrea
D'Andrea先生からはオーラを感じました.
もちろん,最適制御については興味があったので,内容についてもとても楽しみです.
講義については演習がセットでついています.この演習は博士課程の学生やポスドクの方が担当しています.彼ら/彼女らのティーチングの良い機会となっていると感じました.また,宿題や付録,授業資料の量もとても多く,非常によく準備されていると感じます.その分学生も大変ですが...
また,個人的には講義が全て対面に戻っているのが嬉しいです.オンライン講義では自分はあまり集中できませんでしたし,対面だと先生と学生のやりとりが活発になっていて,講義が盛り上がっていると感じています.
ここまで書くととてもスパルタな雰囲気に聞こえるかもしれませんがそうではありません.こちらの講義は45分講義,15分休憩のセットになっています.そのセットを何セットか繰り返すという形です.休憩が長すぎるとは思いますが,一回ごとの講義でしっかり集中できます.
②研究(Semester Project)について
ETHでは研究室に所属して研究を行うという形ではなく,博士課程学生やポスドクが提供しているSemester Projectに生徒が申し込み,受け入れられた学生がそのProjectを行う,という形となっています.
チューリッヒに到着した当初は,秋学期は講義を取るだけの予定で研究を行う気はありませんでした.ただ,こちらでPh.Dをされている日本人の方2人とランチに行く機会があり,そのときにSemester Projectなどに申し込んで研究をした方が良い,とアドバイスをいただきました.その後,急いでSemester Projectを調べたところ,とても幸運なことに被覆制御についてのProjectを見つけることができました.その後,申し込み,および,主宰者のSenior Lecturerの方との面接(緊張しました)を経て,運良く受け入れていただけることになりました.かなりドタバタしてしまいましたが,被覆制御についてのバックグラウンドがあったため,受け入れていただけたのだと思っています.
受け入れ先のラボのPIはMelanie Zeilinger先生で,MPC(モデル予測制御)の第一人者です.僕の研究についてはMPCと被覆制御を組み合わせる研究になると思います.今は必死に先行研究の勉強をしています.研究に必要ということでいろいろな分野を研究するのは,キツいこともありますがいい機会だと思っています.
ということで今は講義の予習復習と研究のキャッチアップをおこなっています.先生方は全員すごい方々で,大変刺激的ですし,自分も少しでも成長したいです👍
文章だと雰囲気が伝わらなくてちょっと残念です.僕は普段はあまり写真を撮らないのですが,思い出したら写真を撮って,こちらにも載せようと思います.
また,学業面以外でもこの一ヶ月ではいろいろな経験ができたのでそちらについても時間があったら書きます.
では!
コメント
コメントを投稿